親孝行をすることにより得られる自身のささやかな幸せについて
私は父を急死で亡くしました。父には心の中では深い感謝をしていたものの、具体的な行動で恩返しをしたり、感謝の言葉を述べることをほとんどしていませんでした。突然の別れにより、一生の後悔を今でも内に秘めながら、残された母には父の分も親孝行をしたいと思い至るようになりました。
父は母をよく旅行に連れていっていましたので、私が年に数回、近場の温泉地などを一泊旅行で連れていくことを私の義務と課すようにしました。母は控えめな人なので、決して自ら要求はしませんが、私が連れていく旅行を心から楽しみにしてくれて喜んでくれました。
私が旅行に行きたいから行動しているわけでは無いのですが、私には小さな幸せになっています。父に果たせなかったこと親孝行を少しは出来ているという自己満足と、家族が喜んでくれることにささやかな貢献が出来るというのは良いものです。
また、正月や誕生日に限らず、親兄弟が集まって食事をする場を持つようにしています。家族の交流を持てること自体が母にとっては一番幸せであることが、父を亡くした今、私にはよく理解出来ます。妹も私と同じマインドを持って母に接してくれるので心強い限りです。
大切な家族の喜ぶことをすることで私自身が小さな幸せを得られることを遅まきながら学びました。両親への恩は返しきれませんが、今後もささやかながら親孝行をしていきます。