みんなの小さな幸せ日記

みんなの小さな幸せ集めました。

私は先生というあだ名のただの孫

徒に先生と呼ばれる私のもとには、月に一度か二度ほど、80代に差し掛かった祖母から、SOSの電話が掛かってくる。

祖母:「○○先生、タブレットが壊れました。えすおーっえっす!」
私:「はい。そうしたら、次の休みは?だから、その時にお邪魔してもいい?予定はあるの?」
祖母:「暇してます!いいですよ。授業料にご飯を作って待っています。」

繰り返された透析により、細くなった震える指で、今回もどうやら目標を誤り、機内モードをうっかり触ってしまったようだ。

祖母は、インターネットが使えなくなったのだと嘆いていたが、私が機内モードを外すと「○○君が来てくれたから直った。」と嬉しそうに声を上げた。

大したことはしていないのだが、こうも頼られ、私にも出来ることがあると思えると自然と嬉しい。


遊び心で登録した私が悪いのだが、先日は祖母の例の震える指で、LINEから電話が掛かってきた。

何事かと思い、仕事の休憩中に電話を掛け直したがケロリと「写真を見たかった。」と返され、拍子抜けた。
(恐らくはアイコンの写真を拡大表示して見たかったの意味だと思う。未だに、この場合の写真が何を指すのか、よく分からない。)

教える度に忘れては、呼び出されること4年目。祖母がタブレットの故障という名目で呼び出すから、高校を卒業してからは一切交流がなかった祖父母と話しをするようになった。

祖父は隣で私達のやり取りを見ているだけ。たまに自分が食べたいアイスやお菓子を勧めて一緒に食べることで免罪符を得た!と嬉しそうな顔をしている。

たった半日なのだが、なんとも愉快で自由な祖父母に癒やされる。私のちょっぴり幸せを感じる休日である。