幸せはどこに？小さな幸せに気づく

ずいぶんと長い間、幸せを感じられずにいました。以前と違って、旅行に出かけることもままならず、ほかの人たちがうらやましく思えたものです。でも、あるとき本の中に、こんなことが書かれていました。”きれいに洗濯された下着を毎日着られることは幸せ。”　”どちらにしようか、と迷う選択肢があることは幸せ。”

思えば、蛇口をひねれば飲み水がでてきて、その飲み水をつかってお風呂にはいり、洗濯もしているなんて、なんて恵まれていることでしょう。

目の前のことが、わたしにとっては、まるで当たり前のことのように思っていたのです。でも、ぜんぜん当たり前じゃない、これって、とてもぜいたくなことなんです。

また、あるとき別の本の中に書かれていたこと。”他人に何かしてもらったら感謝するのに、家族にはなぜ感謝しないのでしょう？”

そうです。家族がしてくれることは、当たり前だと思っていたのです。でも、考えてみれば、夫が仕事を辞めずに、続けてくれていることだって、とてもありがたいことです。そのことに気づいてからは、言葉で感謝を伝えるようになりました。そのおかげからか、ぎくしゃくしていた二人の関係が、だいぶよくなってきたのです。

わたしの好きな、ベトナム出身のお坊さんが言っています。幸せは、どこか遠くにあって探しに行くものではない。幸せは、いま、ここにあって、自分で気づくものである、と。

そうです。自分が小さな幸せに気づいたら、それが幸せなのだと思います。